ヒューマンネットながのの結成当時の理事として活躍されていた本郷朝子さんが2月22日未明、腎不全のためご逝去されました。享年59歳でした。25日に執り行われた告別式には、その早すぎるご逝去を惜しむ多くの仲間が参列してお弔いの意を表しました。参列者を代表して島崎理事長が次のようなお別れの言葉を贈りました。(挾間)
本郷朝子さん、あなたの訃報は、あまりにも突然の事でした。
こうしてご霊前に立ってみても、まだ信じられない思いでいっばいですが、深い悲しみと共にお別れのあいさつを捧げます。
本郷さんは、日々の生活で介護を必要としても、生活の仕方や社会参加を自らの意思で選択決定し、自分の人生は自分の責任として地域の中で、自分らしく生きたいという、重度障害者の新たな自立生活のモデルを実践された先駆者のお一人でした。
本郷さんは、温厚なお人柄でしたが、ご自身の介護については、独自の信念を持ち、時には、厳しいサービスを求められる一面をお持ちでした。私も幾度となくお叱りを受けましたが、それが結果として介護スタッフのスキルアップにつながる大きな活力となったことは間違いありません。
本郷さん、母上様にお聞きしたあなたの旅立ちの準備とその向き合い方は、「一人の人間として最後まで自分らしく生きて、自分らしく旅立つ」という信念を貫いたものでした。その生き方は、あなたの遺産として私たちの記憶にいつまでも残ることでしょう。
突然の早すぎるお別れは、あなたの生き方を理解し支えてくださったご家族の皆様はもとより、十数年前、共に新たな自立生活を始め励ましあってこられた仲間や、多くの介護スタッフ、あなたを知るすべての方々に言い知れぬ悲しみと寂しさを残すことになりましたが、生涯をあなたらしく懸命に生きられた本郷さんに心より敬意を表しお別れのあいさつといたします。
本郷さんどうか安らかにおやすみください。
平成25年2月25日
NPO法人ヒューマンネットながの
理事長 島 崎 潔